2014/04/25

日米首脳会談と共同声明と「桜吹雪」

今週は、時間の推移がなぜか長く感じました。北京から帰った後、仕事が溜まっていたことも理由のひとつでしょうか?

日米首脳会談とあの共同声明、あまり実質的な成果はなかったように思うのですが・・・・・。
なにか、風とともに散る紙製の桜吹雪を観るような空虚さを覚えたのです。

もともと、「尖閣奪取」のために「華」の国が軍事行動に出ることはありえないのに、なにかの空文と引き換えに、TPP交渉で米に借りを作る始末。
「満額回答」とはしゃぐ国際世間オンチが我国の中枢とは、なんと情けないことでしょう。

それにしても、アメリカの凋落ぶりは痛ましさを覚えるほどですね。オバマ大統領の姿に、威厳は見えず、普通の国の首相のような雰囲気しか感じられなかった。
それでいいのでしょうけど。

威勢のいい割に偽被害者風であっても困るし、やみくもにもっともらしい威厳をまき散らす偽正義漢風であっても困りものです。


さて、明日から英文投稿論文を作りはじめます。
テーマは、中国農地資本ストックの国家収奪によるその国家への移転がいびつなシャドーバンキングを招いていることを論じるものです。
ドラフト完成まで、たぶん、速くて3か月。英文推敲にひと月、ネット公開される時期は早くて年末でしょう。





2014/04/21

先週は忙しかったです。
16日夜10時からNHK「国際報道2014」に出演、翌日は、「夕刊フジ」の著者インタビュー、夕刻に名古屋に戻り、12:30発の飛行機で北京へ。

宿に着いたのが、飛行機が遅れに遅れて午前3時、8時からシンポに参加、報告、夜は宴会。しかも、二回(うち一回は、在北京の博士課程ゼミ生や卒業生と)、そして翌朝、7時にホテルを出て帰国です。1泊3日の変則出張でした。

今日21日は東海ラジオで番組「チャイナ・ナウ」二回分の収録、放送は5月18日、25日、日曜日です。朝、8時45分=9時までですのでお聞きください。

今回は二回目の出演ですが、一回目(18日)が中国農業の現状と二回目(25日)は現在取組んでいる日中産官学連携事業の紹介です。

2014/04/01

新年度初日に想う

きょうは、2014年度の初日です。
中国農村は、少しずつですが変化してます。富裕層や中間層が使うおカネが、知恵のある農民に回り始めているのです。

商業性のある農産物を作る、貯蔵するなどによってはひと月で5000元も稼ぎ出す農民は少なくありません。5000元は日本円で8万円程度ですが、中国の農村では、苦も無く暮らせる額です。

先週会った農民は冷蔵庫を4台預かり、その中に貯蔵する冬ナツメの管理料のみでかなりの生活水準にたどり着いています。しかし、ここには農民の智恵と経験がありました。智恵には経験が経験には智恵が薬ですね。極意、技能、そんなことがこの農民にはありました。

日本の農民も同じです。同じ茶豆を作っていても、一軒ちがえば味も香りも違います。技術は伝承・普遍化できますが、極意や技能は無理です。1人で会得する以外にありません。

話しは変わりますが、この中国の農民は、私たちを自分でも分からない方言を話す中国人、と思ったようです。私は、田舎の農民の話す中国語には閉口するので現地の人に通訳を頼み、ゆえに私が話したのは日本語です。
でも、彼は日本語を聞いたことが初めてだったので、私たちを自分が理解できないほどひどい放言を話すどこかの中国人だと思ったのでした。中国は広い!