2018/10/03

中米貿易摩擦の取材、急きょ訪中

 急きょ、中米貿易摩擦の中国における影響の現れ方を取材するため、中国のある地方へ行くことにしました。 今回は朝日新聞のM記者が同行します。これまで、報道された中国でのこの影響、ほとんどが記者の知識不足と勉強不足から、掘り下げ方が弱く素人でさえピンとこないものが多く見受けられました。    今回は、周到な準備のもと資料を調べに調べ、取材相手はピンポイントで絞っています。取材相手は、日本人は警戒され、なかなかほんとのことを言ってくれないことが多いのです。若いころ、鵜呑みにして失敗した経験が身に染みています。  今回は、中国が国慶節で連休中にもかかわらず、取材の協力をしてくれる方がたを探しました。私は、トランプの経済外交は間違いであることはいうまでもなく、かならず失敗すると思います。経済を多少は勉強した者の目からみると、めちゃくちゃな思い込みが、今回の間違いを生みだしたというほかありません。問題は、中国が、これにすっぽりとはまってしまっている点にあります。対抗措置が間違いの上乗りをして、出口を失っているのが問題です。これによって、自国民が大変な被害を被っているのです。  現地の取材概要は、追ってこの欄で紹介しましょう。

2018/10/01

食品由来の薬剤耐性を考える

 ある週刊誌からの取材申し込みがあって、いつものことだけど用件を確かめて、下調べをしてみた。用件は、日本の抗生物質と成長ホルモンのことだけど、答えるまえに、軽く書きたくなった。話の筋は別なところにありそうだから、買いてもいいでしょう。  驚いたことに、日本の薬剤耐性出現率、ペニシリンに関しては世界最悪の40%を超えているんです。簡単にいうと、これがだんだんと効かなくなっているということ。ペニシリンで菌が強くなったのです。ペニシリン以外に、抗生物質はまだたくさんの種類があるが、厚労省はできるだけ使ってほしくなさそうだ。  一方、抗生物質の日本の製造量と輸入量は大きく、年間の売り上げは290憶円の市場。EUでは禁止している抗生物質、日本は、まだ決断できていないのです。昨日から今日にかけて、けっこう大量のデータを調べると、家畜、水産物、加工食品に基準超えが目立つ。統計的にいったら少ないが、宝くじと一緒で、基準超えに当たった人は運が悪いことになる。最近、まち医者へ行っても、風邪くらいでは抗生物質は処方しない。私の行きつけのお医者さんは、注射もしない。なかなか、治りにくい薬をくれるだけだ。しかたない。むしろ売薬に、効くものがある。  抗生物質の侵入経路は、1家畜・魚介類・加工食品、2医薬品。輸入依存の高い日本では、前者は減らないだろう。できそうなことは医薬品を選ぶことだが、そのまえに、健康管理に気をつけることしかない、としみじみ思った次第である。