2012/05/21

なぜ、私はTPPに賛成なのか

TPPに賛成である。

「TPPは農業・農民をつぶす」と、のどを嗄らして叫んでいる反対派の中に、実は農業と農民をつぶす役割を演じている者がある。
私はいつでも、どこでも農民の味方でいたい。どこでも、というのは、日本、中国、東南アジア、どこでも区別はない。
農業と農民をつぶす者は、市街地のなんと真新しい立派なビルに住んでいることか。この点は、日中共通である。日本も中国も農業所得だけで生活していける農民は、ほんの一握りだということも共通。そして、高齢化の甚だしさも共通している。


中国の農民は怒っているか?

中国農民のことを聞かれることがある。

○曰く、彼らは生活に満足しているのか?
○全土的な農民の反政府暴動は起きるのか?
○若者は村に残っているのか?
○貧富の差が拡大しているのに、農民に跡継ぎはいるのか?

 私の答えは、すべて NO だ。 
 2番目の質問に対する答えには「ただし」が付く。
 ただし、経済成長率が5%の線を超えたとき、農民と都市の半失業労働者はもはや、おとなしくできない可能性が極めて高い。 

2012/05/20

今春のゼミ生の就活は順調

私には4年生のゼミ生が19人いる。学部では多い方である。いま彼らは就活に忙しいが、今年は昨年以上に順調に内定をいただく傾向が強い。学生によっては大企業の内定を3つももらい、うれしい悲鳴をあげる者もいる。早々、内定先が決まり、ゼミでは卒業研究に専念したり、はやくも夏休みの計画を立てたりと、忙しいが指導教員としては、残る学生生活を楽しんでほしいし勉強もしてほしいという気持ちが強い。内定先は、大手物流企業、航空会社、自動車企業、家電メーカーなどなど。
 先日、大手企業で働くゼミ卒業生が、久しぶりに学校に姿をみせに来た。卒業して一年も経つと、やはり社会人の雰囲気が漂うが、私にとっては元ゼミ生である。職場の話しなども聞いたが、仕事を楽しんでいる様子に安心した次第である。

2012/05/18

日中関係の現状

日中関係の進展度を産・官・学・民の視角からみると、その順位は次のとおりであろう。
1、産=経済
2、民=人的交流(相互旅行を含む)
3、学=日中共同研究または中国研究、日本研究
4、官=政治・外交



2012/05/15

日中韓FTAとTPPに思う

年内の日中韓FTA交渉入りが合意されたが、おそらくは、TPPへの日本の参加がより確実にならなければ、この話は来年に持ち越しとなろう。中国は、三カ国FTAをTPPへの日本の参与度と天秤にかけながら進めるつもりだ。まずは韓国とのFTAを先行させ、その推移をみながら日本との交渉に臨む姿勢である。この点は、韓国も同様であり、場合により日本は仲間外れに会う可能性も否定できない。
 そこで重要となることは、日本のTPPに対する関わり方だ。私は、TPP参加が今後の日本にとって極めて重要な選択だと思っている。国際社会のなかで日本が選択できることは昨今減っているが、TPPは久しぶりに、日本が主体的に選択肢に直面する課題である。
 日本はTPP交渉で主導的な役割を担い、そして日中韓FTAやASEAN+3においても重要な位置を占め、発言権を強めるべきである。