2023/08/16

台風5号の中国農業への影響は甚大の模様、「害虫の口から穀物を奪取せよ」

 

今年の中国大陸は気象危機に見舞われている様子が伝わってくる。

農業農村部は8月8日、被害の深刻な河南省安陽市で現地「秋穀物重大病虫防除」会議を開催、現下の情勢について視察し対策を協議したと、同部は広報していた。

とくに被害の大きな安徽省の6市21県、河南省11市60県ではヨトウムシ、ワタキバガ、イネヨトウ(写真)が大発生、トウモロコシ,イネ,大豆、落花生に大量の産卵がみられ、その防除に取り組み始めたところらしい。ニカメイガは昨年の同じころにも発生したので、今年は多くの種類の作物の難敵である害虫が発生したことになる。

そんなことから「害虫の口から穀物奪取せよ」という合言葉が流行しているそうな。

台風の影響は広範に及んでいる。

北京、天津、河北、山西、内モンゴル、吉林、黒竜江、浙江、福建。

心配なのは今年の作柄である。

政府は災害復旧に乗り出しているが、台風5号までの高温と豪雨被害の影響もあり、今後の成り行きが懸念されている。