2014/05/02

中国「世界の工場」の終わり―「世界の財布」へ

中国の成長は、「世界の工場」になることでした。78年以来30数年、ひたすらその道を走ってきました。それもどうやら最終コーナーを残すだけになったように思います。中国「世界の工場」の終わりです。

GDPのうち、ついに第三次産業が第二次産業を凌駕することになりました。こうなると、経済成長は緩みます。資本の回り方、巡り方が徐々に変わっていき、資本装備は増やす必要もなくなり、設備投資も土地開発投資も従来のような勢いを失い、おカネが更に余り出します。

おカネが不足する間、成長は続きますが余り出しますと、成長は必要ありません。お金が溢れているのに、さらに求める理由がなくなるからです。欧米も日本も同じ経験をしてきました。

今後の中国経済の呼び方は、そうです。「世界の財布」です。しかし、溢れ返って、泡となる懸念もないではありません。