2018/10/01

食品由来の薬剤耐性を考える

 ある週刊誌からの取材申し込みがあって、いつものことだけど用件を確かめて、下調べをしてみた。用件は、日本の抗生物質と成長ホルモンのことだけど、答えるまえに、軽く書きたくなった。話の筋は別なところにありそうだから、買いてもいいでしょう。  驚いたことに、日本の薬剤耐性出現率、ペニシリンに関しては世界最悪の40%を超えているんです。簡単にいうと、これがだんだんと効かなくなっているということ。ペニシリンで菌が強くなったのです。ペニシリン以外に、抗生物質はまだたくさんの種類があるが、厚労省はできるだけ使ってほしくなさそうだ。  一方、抗生物質の日本の製造量と輸入量は大きく、年間の売り上げは290憶円の市場。EUでは禁止している抗生物質、日本は、まだ決断できていないのです。昨日から今日にかけて、けっこう大量のデータを調べると、家畜、水産物、加工食品に基準超えが目立つ。統計的にいったら少ないが、宝くじと一緒で、基準超えに当たった人は運が悪いことになる。最近、まち医者へ行っても、風邪くらいでは抗生物質は処方しない。私の行きつけのお医者さんは、注射もしない。なかなか、治りにくい薬をくれるだけだ。しかたない。むしろ売薬に、効くものがある。  抗生物質の侵入経路は、1家畜・魚介類・加工食品、2医薬品。輸入依存の高い日本では、前者は減らないだろう。できそうなことは医薬品を選ぶことだが、そのまえに、健康管理に気をつけることしかない、としみじみ思った次第である。

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