2012/06/07

中国の高利貸し

今日の中日文化センターの講座は中国の二元金融の現状。政府公認の正規金融と非公認の非正規金融。正規金融の資金余剰額は日本円で350兆円。預金のうち貸付されずに金融機関の手元に残った、いわば余りである。資金需要を満たしてあまるのならまだしも、一方では、年利数10%の高利貸しが跋扈している。

しかも、江蘇省のある郷では住民の30%が高利貸しから借りている例からもうかがわれるうように、高利貸し金融は、正規金融の貸付額の半分に達するという見方もある。

共産党政権は高利貸しを禁止しているが、これは表向きのことで、経営者には政府役人も多数という声もある。昔から「9出13帰」というのが中国式高利貸しのやり方。10000元借りた場合、手取りは9000元、返済日には1万3000元返す仕組みのことだ。

資金過剰のなかの資金不足は矛盾であるが、これが是正される見込みはない。庶民や農民には担保価値のある資産がないからだ。正規金融機関は相手にもしない。
だから、高利貸しは生き続け、太り続ける。

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