2012/11/27

中国・・・農地の資本化 と師匠

「農地の資本化」という議論がだんだんと多くなってきた。専門の研究書もかなり出ている。これにはさまざまな形がある。
ひとつ、農地の農外転用、たとえば工業用地や商業用地に変える。農民は、地代収入を得る。事実上、離農となる。
ひとつ、農業の企業化。これも企業に農地を提供する。本人は雇われ作業農民となるか、リタイア。

農業土地問題は経済学のなかで、もっとも重厚かつ品格ある議論の場である。なんといっても経済学は、農業経済学が嚆矢なのです。
私の師匠(複数)は、この農地問題で悪戦苦闘した方々だ。お一人はすでに旅たった。あとのお二人は健在であり、先日、そのうちのお一人が書いた随筆を読んだ。この方の頭脳は年齢を知らないかのようだ。私の師でもあり、この方の友人でもある方の死を悼む内容だが、書いてあることは経済学だった。文章がすごく明晰でもあった。

その随筆を乗せた小栞はある出版社の社長の趣味兼宣伝物だが、この社長ときたら、これまた尋常ならざる達文家。骨のある編集者兼経営者である。一冊、拙著も出させていただいたことがある。また、お願いしようかなあという気も少し湧いてきた。

「農地の資本化」から話題がずれたが、私のなかで、根っこはつながっている。農地と資本ということばを聞くと、使うと、厳しかった修練の時代を思い起こすのである。師はありがたきかな・・・・

0 件のコメント: